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甘えるのが苦手なのは、あなたがわがままだからじゃない|心を預けるということ

sakuracpoffice
10月5日
読了時間: 8分

両手でオレンジ色のハートを包むイラスト。淡いベージュ背景に葉や花が散り、やさしく温かな雰囲気。

こんにちは!市川市でカウンセリングを行っている【さくらこころの相談室】の桜井です。


「誰かに甘えるのが苦手」


「本当は話を聞いてほしいけれど、迷惑かなと思ってしまう」


「疲れたときに誰かに頼りたいけれど、どう甘えたらいいのかわからない」


そんなことはありませんか?


今回は、私が日頃感じている「人に甘えること」について書いてみたいと思います。



目次

  1. 「甘える」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?

    • 誰かに何かを頼むこと

    • 自分の苦手なことを代わりにやってもらうこと

  2. 心の甘えは、意外と難しい

    • ただ抱きしめてもらいたいとき

    • 何も話さず、そばにいてほしいとき

  3. 「迷惑をかけたくない」が甘えられなさにつながる

    • 相手への遠慮や配慮

    • 甘えることを我慢し続けると、甘え方がわからなくなる

  4. ときには「私を見てほしい」と思ってもいい

    • 誰かに自分の気持ちを受け止めてほしいとき

    • 心の中のモヤモヤや涙も、そのままでいい

  5. カウンセリングで心を預けるという選択肢

    • 「ただ話を聞いてほしい」でも大丈夫

    • お金を払って、自分のための時間を持つということ

  6. まとめ|甘えることは、わがままではありません



1. 「甘える」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?


「甘える」と聞くと、どんなことを思い浮かべますか?


誰かに何かをお願いしたり、自分が苦手なことを代わりにやってもらったり。


もちろん、そういうことも「甘える」の一つだと思います。


でも私は、人に甘えることには、もう少し心の部分もあるんじゃないかなと思っています。


疲れたときに、誰かに「疲れた」と言えること。


寂しいときに、「そばにいてほしい」と言えること。


嬉しかったことを聞いてもらったり、悲しかったことを一緒に悲しんでもらったり。


何かを解決してもらうわけでも、代わりに何かをしてもらうわけでもない。


ただ、自分の気持ちを誰かに受け止めてもらう。


そんなふうに自分の心を少し誰かに預けることも「甘える」ということではないかと思います。


そして、この「心の甘え」は、誰にでも簡単にできるものではないように感じています。


だからこそ、私は「甘えるのが苦手」という人は、実は少なくないんじゃないかなと思うんです。



2. 心の甘えは、意外と難しい


こうした心の甘えって、意外と難しいですよね。


誰かに何かを頼むだけなら、


「これをやってほしい」


と具体的に伝えることができます。


でも、


「今日はちょっと疲れたから、ただそばにいてほしい」


「何も解決しなくていいから、話を聞いてほしい」


「今は理由は分からないけれど、少し抱きしめてほしい」


というのは、なかなか言いにくいものです。


そこには、相手との親密さや信頼関係が必要だったり、


相手が自分のことをどう思っているのかという不安があったりします。


「こんなことを言ったら重いかな」


「相手も疲れているかもしれない」


「忙しいのに申し訳ない」


そんなことを考えてしまうこともあります。


そして、相手のことを大切に思えば思うほど、遠慮してしまうこともあります。


「人に迷惑をかけないように」と教えられる機会も多いですよね。


相手への配慮は、とても大切なことです。


でも、配慮が強くなりすぎると、自分の「甘えたい」という気持ちまで我慢することになってしまいます。



3. 「迷惑をかけたくない」が甘えられなさにつながる


「相手を疲れさせたくない」


「迷惑をかけたくない」


「自分のことは自分で何とかしなくちゃ」


そうやって頑張ることは、決して悪いことではありません。


むしろ、周りのことをよく考えられる人だからこそ、そう思うのかもしれません。


ただ、甘えることをずっと我慢していると、少し困ったことも起こります。


それは、甘え方そのものが分からなくなってしまうことです。


本当は誰かに話を聞いてほしい。


本当は「大丈夫だよ」と言ってほしい。


本当は、少しだけ誰かに頼りたい。


でも、いつも自分で何とかしてきたから、


「どうやって頼ればいいんだろう?」


となってしまう。


甘えることから長く離れていると、甘えることが苦手になるだけではなく、


「甘える」という選択肢自体が頭に浮かばなくなることもあるのだと思います。


だから私は、ときには無理にでも甘えてみることが必要なときもあると思っています。


もちろん、誰にでも無理に甘えればいいという意味ではありません。


信頼できる人に、


「今日はちょっと話を聞いてほしい」


「少しだけそばにいてほしい」


「今日は頑張るのを休みたい」


と伝えてみる。


最初は、それだけでも十分です。


甘えることも、一つのコミュニケーションです。


ずっと一人で頑張ってきた人ほど、「人に頼っても大丈夫だった」という経験を


少しずつ増やしていくことが大切なのかもしれません。



4. ときには「私を見てほしい」と思ってもいい


ときどき無性に「誰かに私を見てほしい」と思うことがあります。


何か特別なことをしてほしいわけではありません。


ただ、自分のことを見ていてほしい。


「今日はこんなことがあった」と話したら、「そうだったんだね」と聞いてほしい。


嬉しいことがあったら、一緒に喜んでほしい。


悲しいことがあったら、その悲しさを一緒に受け止めてほしい。


携帯やテレビを見ながらではなく、少しの時間でいいから体と心をこちらに向けてほしい。


そんな時間が欲しくなることがあります。


でも、いつでも都合よく誰かがそばにいてくれるわけではありません。


家族にも生活があります。


友人にも仕事や家庭があります。


大切な人だからこそ、いつでも自分だけを見てもらうことはできません。


だからこそ、


「誰かに甘えたい」


「誰かに私を見てほしい」


と思う気持ちそのものを、わがままだと思わなくてもいいのではないでしょうか。


心の中にあるモヤモヤを話したり、時には涙を流したりすることも同じです。


きれいに説明できなくてもいい。


ちゃんとした理由がなくてもいい。


「なんだか今日はつらい」


「ただ聞いてほしい」


そんな気持ちも、そのままでいいのだと思います。


以前、【「話を聞いてもらうだけでもいい?」心のメンテナンスとしてのカウンセリング】という記事でも書きましたが、話すことは必ずしも「解決策をもらうこと」と同じではありません。


ただ話を聞いてもらうことで、自分の中にあったものが少し整理されることもあります。



5. カウンセリングで心を預けるという選択肢


では、誰かに甘えたいけれど、身近な人にはなかなか頼れないときはどうしたらいいのでしょうか。


私は、そんなときにカウンセリングを利用することも一つの選択肢だと思っています。


カウンセリングでは、その時間をご相談者のために使います。


「今日は特に相談したいことがないけれど、なんとなく話したい」


そんな始まり方でも大丈夫です。


きれいに話をまとめなくてもいい。


結論を出さなくてもいい。


「何を話したらいいのか分からない」と言ってもいい。


泣いてしまってもいい。


ただ話を聞いてほしい、という気持ちでも大丈夫です。


もちろん、カウンセラーは家族や恋人のように何でも無条件に受け止めてもらう相手とは違います。


専門職としての距離がありますし、カウンセリングにも時間や料金という枠があります。


でも、その時間は少なくとも、


「今は私の話をしていい」


と思っていただける時間です。


私は、「誰かに私を見てほしい」と思うこと自体は、そんなにおかしなことではないと思っています。


そして、もし身近な人に頼ることが難しいのであれば、


お金を払い、自分のために時間を使うという選択肢があってもいい。


それは「甘え」ではなく、自分の心を大切にするための一つの方法なのではないでしょうか。


カウンセリングを受けるタイミングについては、以前の記事【カウンセリングを受けるタイミングはいつ?|「まだ大丈夫」のうちに】でもお話ししています。


「限界になってから」ではなく、


「ちょっと誰かに話したい」


「少し疲れたから、自分のための時間がほしい」


というときに利用してもいい場所なのです。



6. まとめ|甘えることは、わがままではありません


人に甘えることが苦手なのは、あなたがわがままだからではありません。


相手を大切に思っているからこそ遠慮したり、


迷惑をかけたくないと思ったり、


「自分のことは自分で何とかしなければ」と頑張ってきたからこそ、甘えることが難しくなっているのかもしれません。


そして、長い間一人で頑張り続けていると、いつの間にか「甘え方」そのものが分からなくなってしまうこともあります。


だからこそ、ときには少し意識してでも、人に甘えてみる。


「話を聞いてほしい」


「そばにいてほしい」


「今日はちょっと頼りたい」


そんな小さな言葉から始めてみてもいいと思います。


甘えることは、相手にすべてを背負わせることではありません。


「今の私は、少し誰かに心を預けたい」


そう思ったときに、その気持ちをなかったことにしないこと。


それも、自分を大切にすることの一つなのだと思います。



「こんなことを相談してもいいのかな」と思うことでも構いません。

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